一番でなければならない理由について

この件について、批判は数多く述べられているが、正面切って回答しているのを見たことがない。今更ではあるが、正面切って回答してみたい。

この質問は、電化製品のカタログなどに載っている、ラインナップの1番、2番を言っているのだと思われる。しかし、次世代コンピュータは開発品である。当然ラインナップなどあろう筈がない。単なる無知なのか、勘違いなのかは不明だが、全く的外れな質問であることをまず指摘しておく。にもかかわらず、なる程と思った等というコメントを見かけた。情けなくて腹が立つ。

製品や開発品の様に、1つの形を成すものは、要素技術の集大成である。例えば、プロペラは、どんな形、どんな削り方、どんな材料が最適か、と言った具合である。 技術開発とは、無数にある要素技術の中から、見込みの有りそうなものを選んで、極めることにより成り立つ。全ての要素技術を極めないのは、単に人の歴史以上に時間がかかるためである。どの要素技術の、どれが1番で、どれが2番かなど「神のみぞ知る」である。1番だと思って極めるのも、2番だと思って極めるのも同じだけの時間と手間がかかる。だから求めるのは1番でしかあり得ない。2番だから安いはずだというのは、製品になった段階での話である。開発段階ではあり得ない。

そうやって背伸びをしてやっと捕まえることができた技術を使って開発したものを、「人類史上最速」と言う。世界1位は、その時の単なる記録である。そして、何年か後にその記録が破られ、世界2位に落ちる。2番目はここに出てくる言葉である。それは丁度、世界一の建造物競争を見ても言える。その時の世界1位は、「人類史上初」である。最初から世界2位を求めても、「人類史上」には何も意味を持たない。

では、日本でこれを行う理由は何か。それは飛行機の現状を例に挙げれば足りる。戦争責任によって、一時開発を禁止されただけなのに、現状日本には飛行機技術は全く存在しない。バレーは、1日休むと取り戻すのに1週間かかると言われているが本当だろうか。飛行機技術は、全く取り戻せて はいない。

世界最速のコンピューター技術は、国家の威信に関わるとアメリカなどは言っているが、日本の政治家にはその認識は全くない様だ。不安を通り越して寒気すら感じる。折角世界と競えるだけの技術力を持ってい るにもかかわらず、棄てた方が良いと言っているのだから。

勿論、天下りの給料に使って良いと言っている訳ではない。それだけは断固として仕分けして頂きたいものである。

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