言葉の曖昧さについて
レコードが主流だった頃、レコード屋と呼んでいたのだから、CDが主流となった今は、CD屋と呼ぶのが正しいという考えがある。本当だろうか。
そもそも、レコードが出た時分は、レコード盤と呼んでいた。レコードは動詞で、盤がその目的の名詞である。即ち、記録できる盤という訳である。記録できることが珍しかったため、何時しか盤が省略され、レコードと呼ばれるようになってしまった。それから出てきたのがテープである。レコード盤に対して言うならば、レコードテープと言うべきだが、既に記録すること自体が珍しくなかったため、省略されてしまったものである。こちらが省略されたのであるから、レコード盤もプレートやシートという呼び方に改められるべきだろうが、一度普及した呼び名は もはや変更されることはなかった。
そして出てきたのが、CDである。これは、コンパクトディスクの略であり、今ではコンパクトとはいえないが、レコードに対してコンパクトだったため付けられた名前である。そして今やDVDが店の半分を占める。
最初に戻って、レコード屋をCD屋と呼ぶのが正しいのならば、DVDが主流になった今はDVD屋、別の媒体が主流になったら、その都度その名前に変える必要がある事になる。面倒だし、CD/DVDが半々だったら、CD/DVD屋と呼ぶのかといった問題が出てくる。しかし、良く考えて欲しい。これらはいずれも、「記録媒体」なのである。従って、記録媒体を扱っている店と言うことで、レコード屋と呼 んでも良い筈である。いや、むしろその方が正しいと言えるだろう。
因みに、CD屋と言った方が流行だという方へ。流行を追う行為は、一種のオタクである。オタクとは専門知識を追い求めることであるから。兎角流行を求める人は、オタクを蔑視する傾向があるが、立派なオタク行為であることを断っておく。 ブランドを追う行為もオタクである。デザインはともすると機能を無視する。その場合、それを使うことよりも持っていることにのみ価値がある。アニメの人形なども持っていることに価値がある。希少価値を持つものもある。ブランドの希少性と何ら変わりはない。
ROM/RAM は反対語のように扱われているが、実はそうではない。ROM(Read Only Memory)の反対語は、RWM(Read/Write Memory)である。RAM(Random Access Memory)の反対語は、SAM(Sequential Access Memory)である。しかし、SAMは用途がなかった。生き残ったのは、RAMだけである。RWMの中で生き残ったのがRAMであったため、RAMがRWMの代名詞になってしまったが、ROMもRandom Access Memoryである。ROMはモードを言い、RAMはアクセス方法を言っている。全く別の言葉なのである。語呂が良いから並べて使っているという、全くいい加減な使われ方をしている典型である。
ハッカーは誉め言葉である。"ハッカーは、クラッカーじゃない。"と主張する会があるように。私がこの事実を知ったのは、NetNewsが最初である。私なりに解釈したことを述べると、ハッカーはコンピュータ知識豊富な、謂わばコンピュータの神様のような人を指すときに使う言葉だそうだ。そこで、自称コンピュータの神様が、自分もそう呼ばれたいと思った時、犯罪によって、その実力を示し、「ハッカー」と名乗り、犯行声明を出し、無知なマスコミがそのまま報道したのが始まりのようだ。犯罪者にしてみれば、「ハッカー」と報道される度、目的を果たし、悦に入っていることになる。これをまずいと思った有識者が、「クラッカー(破壊者)」と言う言葉を作り、そう呼ぶように働きかけたのが始まりのようだ。
NHKの科学番組にこの事実を報告した所、最早「ハッカー」で通っているのだから、今後もこれで行くのだそうだ。言い換えれば、NHKは、今後も犯罪抑制には協力しないと言うことである。今後も犯罪を犯しているものを悦に入らせることに邁進すると言うことである。他のマスコミも、この点に注意して聞いていれば、犯罪抑制に協力的であるか判断できるだろう。この事実は、単なる言葉の曖昧さで片づけられることではないからである。
マスコミが正しい言葉を使う日は何時だろうか。